はじめに(このページの目的)
VirtualBoxにRocky Linuxをインストールした直後、作成した一般ユーザーにはsudo
権限がありません。
そのままではソフトのインストールや設定が行えず不便です。
このページでは、初心者の方にもわかりやすく、安全かつ確実にsudo
権限を付与する手順を解説します。
作業前の確認ポイント
- 現在のユーザーが
sudo
権限を持っていないことを確認 - rootユーザーのパスワードがわかっている(rootに切り替える必要があります)
- 対象のユーザー名を把握している
実施手順(ステップ構成)
ステップ1:rootユーザーにログインする
まず、rootユーザーに切り替える必要があります。
以下のコマンドを実行し、rootパスワードを入力してください。
# rootユーザーに切り替え
su -
ステップ2:対象ユーザーを wheel
グループに追加
wheel
グループに属するユーザーはsudo
コマンドを使用できます。
# 例:ユーザー名が haru の場合
usermod -aG wheel haru
-aG
オプションは既存のグループを保持したまま新しいグループを追加します。
ステップ3:設定を反映させる
グループの変更は再ログインまたは再起動しないと反映されません。
# 再起動する場合
reboot
ステップ4:sudo権限が付与されたか確認
ログイン後、以下のコマンドを実行してsudo
が使えるか確認します。
sudo whoami
root
と表示されれば、権限の追加は成功です。
ステップ5:sudo
実行時のパスワード確認
セキュリティを確保するため、sudo
実行時にユーザーパスワードが要求される設定になっているか確認しましょう。
# visudoを使って安全に編集
sudo EDITOR=nano visudo
設定ファイル /etc/sudoers
内で、以下のように設定されていればOKです:
安全な設定(推奨)
%wheel ALL=(ALL) ALL
危険な設定(推奨されない)
# %wheel ALL=(ALL) NOPASSWD: ALL
※ nano
の代わりにvi
も利用できます。
接続確認とトラブルシューティング
sudo whoami
でroot
と表示されない場合、再起動やログインし直しを行ってください。- グループ追加が失敗している可能性があるため、
groups ユーザー名
で確認しましょう。 /etc/sudoers
の編集ミスにより sudo が使えなくなることがあります。visudo
を使うことで構文エラーを防げます。
補足情報まとめ(表形式など)
コマンド | 説明 |
---|---|
whoami |
現在ログイン中のユーザーを表示 |
groups ユーザー名 |
指定ユーザーが所属するグループを表示 |
sudo whoami |
sudoが使えるか確認(root と出ればOK) |
EDITOR=nano visudo |
sudoers ファイルを安全に編集 |
まとめ
sudo
はrootに代わって一時的に管理操作を行う安全な方法- ユーザーを
wheel
グループに追加することで権限を付与 - 設定は再ログインまたは再起動で反映
visudo
を用いた設定確認で、誤った設定を防止- パスワード入力を求める設定がセキュリティ上推奨される
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